
そこの職員はさっきから何もしてくれない!
これじゃあ、ここに何をしに来ているのかさっぱりわからん!!

すいません、〇〇さん。
彼は機能訓練の担当なのでどうしても順番がありまして。
もう少しお待ちいただけますか?

私が言いたいのはそういうことではないっ!
他人事で済まそうとするな!!

あちゃー…
対応間違えちゃったかな。
クレームで対応を間違えて、火事が大火事になったことはありますか?
私は接客業を初めて間もない頃、何度かありました。
というわけでこんにちは、かねまるです!
今回はクレーム悪化を避ける手段について、お話します。
コツは『怒りの向きを理解する』ことです!
それでは解説していきます。
怒りの向きを理解するってどういうこと?

怒りの向きをなぜ理解する必要があるのか。
それは『対応を間違える』からです。

でも、『怒りの向き』ってなんですか?

じゃあまず、それが何なのかお伝えしますね。
怒りの向きってそもそも何?
そもそも怒りの向きって何なのかというと…
『誰、または何に怒っているか』です。
例えば。
コンビニで店員さんにお箸を頼んだのに、入れ忘れられたことを駐車場で思い出したとします。
戻ってもう一度お願いしようとしたら、さっきの店員さんは休憩に入って違う店員さん。
- 「先程のスタッフが入れ忘れたんですね。失礼しました。彼には注意するようしっかりと伝えておきます。こちらのお箸で宜しいでしょうか?」
- 「先程のスタッフが入れ忘れたんですね。失礼しました。私がバックヤードにいたばかりにこのような事態に気づかなくて。今後はもっと店内を注視するようにします。」
2はなんか違くない?
それもそのはずです。
入れ忘れた“彼”や、入れ忘れられたという“サービスの不行き届き”に不満を抱いているのであって、バックヤードにいたもうひとりのスタッフがちゃんと見ていたかなんて、どうでも良いことなんです。
これが『怒りの向き』です。
さて、それでは向きの種類と対応方法を見ていきましょう!
怒りの向きと対応方法
まず、怒りの向きの種類がこちらです。
- 自分
- 自分の関わりのあるグループ、サービス
- 一切関係のないグループ・サービス
それに対して、対応方法はこちらの通りです。
- 受容
- 謝罪
- 改善提案
- 援助提案
簡単に表にまとめるとこのようになります。
怒りの向き | 自分 | 自分が関わりのある グループ | 一切関係のない グループ |
責任の範囲 | 自分のみ | 共有責任 | 責任なし |
対応方法 | 受容と謝罪と 改善提案 | 1.謝罪と改善提案 2.受容と援助提案 | 受容と援助提案 |
これだけを見せられても分かりづらいですよね。
そこで、さっきのコンビニを例に考えてみましょう。
- お箸を入れ忘れられたことに怒っている
- つまりコンビニのサービスの不行き届きに怒っている
- 後で対応したスタッフは共有責任のグループにいる
このように考えることが出来ます。
今回の場合、対応方法は複数考えられます。
注意しなければいけないのは、極端に自分の責任にしないことです。
「彼が入れ忘れたことがダメなんだけど、あなたも同じ職場の人だからちょっとはわかってよ」的なニュアンスがあるためです。
それを踏まえた上で対応方法を考えましょう。
- お箸が入っていなかったんですね(受容)
- 入れ忘れてしまい、申し訳ありませんでした(謝罪)
- こちらがお箸になります(改善提案)
- 先程のスタッフに、私から入れ忘れないよう注意しておきます(援助提案)
このあたりが考えられますね。
怒りの対象に対して、適切な対応方法を考える。
これが『怒りの向きを理解する』ということです。
じゃあ最初のクレームはどう対応するのが正解?
実際の例で見ていきます。

そこの職員はさっきから何もしてくれない!
これではここに何をしに来ているのかさっぱりわからん!!

長い時間待ってばかりで、困っていらっしゃるんですね。(受容)
おまたせしてすみません、〇〇さん。(謝罪)

ずっと待ってるんだよ。
何とかならないのかい?

機能訓練を私が対応しても良いか、確認してきます。(改善提案)
順番の決め方を改善出来ないか、次の会議でも話してみますね。(援助提案)

そうしてもらえると助かるよ。
じゃあ確認してもらえるかな。
このように対応すると良いと思います。
他のクレーム対応技法についてはこちらをご確認下さい。
まとめ
- 怒りの向きを理解しないと対応を間違える
- 怒りの向きは大きく分けて三種類ある
- 対応方法は大きく四種類ある
- 自分がどこに位置しているかで対応方法を選択する

自分があからさまに悪い場合は謝罪と改善提案が基本です。
全く関係ない場合はクレームと言うより愚痴となってきますが、受容と援助提案を行うとお互いの距離も縮まります。
上手く見極めていきたいですね!
クレームは不安だけど、経験で補える類のものです!
上手に対応していきましょう!
ではまた!
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