【クレームになる前に解決!】高齢者の不満は「ガス抜き」で対応しましょう

介護関係
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こんにちは、かねまるです!

デイサービスは一定時間、利用者さんが滞在する施設です。

そうすると、「飽き」だったり「退屈」といった不満が溜まるんですよね。

しかもこの不満、放置しておくと「怒り」や「クレーム」に変化します。

今回はそんな不満から怒りへの変化を止めるガス抜きの方法について、解説していきます。

この記事を読んでいただければ、

  1. 不満のガス抜きとは何か
  2. 不満が溜まっているかの判断方法
  3. 不満のガス抜きの具体的な手順

がお分かりいただけると思います。

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怒りは不満の爆発

この爆発の仕方はさすがにヤバそう…

まずはデイサービス内で見られる、利用者さんの怒りについて見ていきましょう。

  • 職員の態度が悪い!
  • 配慮が足りない!

大きく分けると、この2つが多いと思います。

どうしてこういった怒りが出るのか。

それは、それまでに溜まっていた不満が爆発するからです。

それでは、不満の要因を解説します。

職員の態度が悪い

これは接遇的不満が要因となります。

職員の不親切や不機嫌が、この不満を高めます。

接遇的不満の例
  • 不親切…「ちょっと待ってて」と言われたけど、一向に来ない
  • 不機嫌…「なんで勝手に立つんですか!危ないですよ!!」と怒鳴られた

ちょっと待っててと言われても、いつまで待てば良いのか。

本人の「ちょっと」はもの凄い速度で去っていきます。

なんで勝手に立っちゃいけないのか。

利用者さん自身は、周りから見たら危険な動作でも「大丈夫!」と思って行動しているんです。

  • 「5分待ってて下さいね」
  • 「転ぶと危ないから、立つときは一声掛けて下さいね」

こういった相手が納得する伝え方をしなければ、不満は高まっていくでしょう。

配慮が足りない

こちらは環境的不満が要因です。

ご本人が納得する環境と、現在の環境に「差」を感じている場合、この不満は高まります。

環境的不満の例
  • 冷暖房、騒音などの具体的環境…部屋が寒い、カラオケの音がうるさいなど
  • 介助者と高齢者のペースの差…そんなに急いで服を着れないのに、急かされる

自分は寒いのに、気にかけてもらえない。

服を着るペースを自分に合わせてくれない。

自分の状態に対して、配慮してもらえていない。

環境的不満はこういったところから増していきます。

不満のガス抜きとは

点検作業員の如く、ガスが溜まっていないかのチェックが必要なのです。

これらの不満はすぐに爆発するわけではありません。(沸点が低い人は例外ですけど)

少しずつ溜まっていき、それぞれの沸点を超えたときに爆発します。

それが「怒り」や「クレーム」です。

みなさん、この怒りやクレームといった形で不満を放出するわけです。

ということは、先に不満を定期的に抜けば怒りには至らない、とも言えるでしょう。

そう、不満を抜けるときに抜いちゃえば良いんです!

これが不満のガス抜きです。

不満のガスが溜まっているかを判断する方法

不満のガスは、表情や行動に現れます。

不満のガスが溜まっている人の表情や行動
  • 無表情で大人しくなる
  • 何かをチラチラと見る
  • 時間を気にし始める
  • 上着を羽織る

それぞれ、解説していきます。

無表情で大人しくなる

職員が怒鳴ったあとにこういった状態になります。

自分の想定に反して怒鳴られたんです。

そりゃあ大人しくなりますよね。

怒鳴っている時点で介護のプロとしてもサービス業としても失格ですが、周囲の職員は利用者さんに声掛けをしてフォローをする必要があります。

何かをチラチラと見る

下記のような理由があります。

何かをチラチラと見る理由
  • 「ちょっと待ってて下さい」と言われてから進展がないので、職員の方を見る
  • 寒さや騒音で不快に感じるが、原因の場所がわからない、あるいはどうにかしてほしい

不満の原因が分かっているが解決しないときに、原因の方向をチラチラ見ることが多いです。

目線で解決してほしいことをアピールしている、ということですね。

時間を気にし始める

早く帰りたい、とても退屈、といったアピールです。

帰る時間をひたすら気にしている状態ですが、案外退屈しているだけってことも多いので、声掛けをするだけで解決することが多いです。

上着を羽織る

早く帰りたい、寒いからどうにかしてほしい、の二択であることが多いです。

原因が退屈のときは声掛けだけで改善することが多いですが、「寒い」という環境的な不満を解決してほしいときもあります。

不満のガス抜き手順

会話でもガス抜きでもクレーム対処でも、必ず手順はあるものです

不満のガスが溜まっているかは判断できるようになったとして。

問題はガス抜きの手順です。

私は以下の手順でガス抜きを行っています。

ガス抜きの手順
  1. 利用者さんの表情や行動から、ガスが溜まっているかを判断する
  2. 環境的な不満がありそうな場合、解決方法を先に用意する
  3. 表情や行動に合った声掛けを行う
  4. 環境的不満の場合、解決を行う
  5. 他の職員からの接遇的不満の場合、そのまま傾聴する

具体的に見ていきましょう。

利用者さんの表情や行動から、ガスが溜まっているかを判断する

意識を所内全体に向けて、定期的にガスが溜まっている状態の人がいないか確認します。

見つけたら、動作や状態から不満の内容をわかる範囲で判断しましょう。

正直、何が原因かわからないことも多いですが、それはそれで問題ないです。

話しかけるべき状態の利用者さんが見つかっただけでも、大きな成果です。

環境的な不満がありそうな場合、解決方法を先に用意する

もし原因がわかるようなら、解決方法を考えておきましょう。

例えば、上着を着ていて玄関を見ているなら、その利用者さんは寒く感じているのかもしれません。

話しかけてあげたときに膝掛けを貸してあげることができれば、不満の解決に至る可能性があります。

その人の状態から気持ちを察してあげる。

これが配慮です。

表情や行動に合った声掛けを行う

上着を着て玄関を見ているなら、

かねまる
かねまる

〇〇さん。

上着を着ていますけど、寒かったですか?

玄関から風が来ましたか?

といった具合に声掛けをします。

こういった予測をつけた声掛けから始めた場合、相手に配慮をしていることが伝わります。

環境的不満の場合、解決を行う

もし予測が合っていた場合、先程用意した解決方法を提示しましょう。

かねまる
かねまる

膝掛けがありますから、お持ちしますね。

玄関も開いたままじゃないか、確認してきます。

大事なことは、先に解決方法を実行せずに本人にお聞きすることです。

例えば玄関が開いていたとして、何も言わずに玄関を閉めたとしましょう。

これは、問題は解決しているけど不満は解決していない状態となります。

なんとなく寒くはなくなったけど、さっきまで寒くて嫌だったという不満は残っているわけですね。

不満は放出しない限り、必ず溜まります。

声掛けを行うことによって、必ず口から不満を出してもらいましょう。

これが不満のガス抜きの本質となります。

他の職員からの接遇的不満の場合、そのまま傾聴する

態度が悪いといった不満を伝える相手がいないと、不満は必ず高まります。

接遇的不満が今後起きないように解決方法を提示することは大事ですが、必ず先に傾聴を実行します。

傾聴によって吐き出される不満をしっかりと聞きましょう。

口から出す意見、気持ち、苦情はすべてガス抜きとなります。

まとめ!!

  • 怒りは不満の爆発
  • 不満はガスのように溜まっていく
  • ガスを抜く方法は声掛けと配慮
  • 定期的に利用者さんの状態を判断して、不満のガス抜きを実行しよう

所内を見渡す癖をつけていくと、自然とガス抜きが出来るようになります。

大きいクレームになる前に対処していきましょう!

ではまた!

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