こんにちは、かねまるです!
他人を褒めるのって難しいですよね。
褒めるのとおだてるのは紙一重。
使い分けるのは意外と難しかったりします。
ちなみに、職員が利用者さんをおだてる場面に遭遇すると、

ああ、そのおだて方は間違えてるなぁ…
というか、褒めたほうが良いと思うけどなぁ…
なんて思うことも結構多いです。
今回は、『おだてて嫌われないようにするための手段』について解説していきます。
『褒める』と『おだてる』の違い
そもそも『褒める』行為と『おだてる』行為は違います。
- 褒めるのは相手の能動的な動作や努力していること
- おだてるのは相手の外観や、こちらが本音で思っていないこと
大きく分けるとこのようになります。
褒める

〇〇さん、今日も歩行訓練を頑張ってますね!
ちゃんと足が上がっていますよ!
褒めるというのは、相手の能動的な動作や努力していることになります。
努力していることって他人に対して表面化しづらいものです。
要は気づいてもらえないというか。
その人をよく観察していないとわかんないことですしね。
だから、頑張っていることを褒められると嬉しいんですよね。
『ああ、私のこと分かってくれてるなあ』
って感情になってもらうのが、褒めることの本質です。
おだてる

〇〇さんたちみたいな美人さんたちに機能訓練できるなんて、有り難い限りですよ〜!
おだてるというのは相手の外観など、こちらが本音で思っていないことを褒める行為です。
- 別に能動的に頑張っている部分じゃない
- 楽しませようと冗談で言っているわけでもなさそう
- というか、単におだててるだけ?
相手がこんな思考になってしまったら最悪です。
『馬鹿にしてんのか!!!!!』
ってなること請け合いでしょう。
- 本人は馬鹿にされてると思う
- 言った本人がスムーズに仕事できるようにしているだけ
- おだてた側の利益が優先されている
これが言葉の端々から感じるから、腹が立つわけですね。
感じ方は相手の主観次第
褒めてるのかおだててるのか、相手の主観次第で感じ方が変わる場合があります。
例えば容姿を褒めたときは、
- 気を使っている部分を褒められたから嬉しい
- 別に好きでもないあんたに言われる筋合いはないよ
- 何にもしていないのに、なんでおだてるの?
- なんにもしてないけど褒められた!良かったなぁ
といった主観による感じ方の差異が出ます。
『そんなつもりで言ったんじゃないのに…』ってときは、こちらと相手の主観の違いが大きく影響しますね。
これに関しては、少しでもプラスに感じてもらえるように
- 喜んでもらいたい
- 楽しんでもらいたい
- 自分の利益になるために言ってるんじゃない
というような、プラスの要素を入れていく必要があります。
それが難しい、最初から『嫌われてるんだよなぁ…』って人には、最初から褒めようとしないのも一つの手段と言えるでしょう。
返報性の法則とマッチャー
返報性の法則をご存知でしょうか?
人間の性質として、
- 好意的な態度を取ると、好意的な態度が返ってくる
- 悪意のある態度を取ると、悪意のある態度が返ってくる
というものです。
似たようなものに『マッチャー』という考え方があります。
アダム・グラントさんの著書『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』で語られている考えです。
- ギバー…ひたすら惜しみなく他人に与える者
- テイカー…自分の利益を優先する者
- マッチャー…もらった分と同じくらい与えたい者。また、与えた分くらいもらいたい者
このように分類されるそうです。
そのうち、マッチャーは割合で見ると56%ほどになるという話でした。
これを合わせて考えてみましょう。
『二人に一人のマッチャーは、返報性の法則により受けた感情と同じ感情を与えたい』
ということになります。
これに主観が合わさると、話はさらに厄介に。
おだてた結果、嫌われる
主観というフィルターがかかったことにより『おだてられた』と思った人が、返報性の法則により悪意を返してくる。その割合は二人に一人である。
…なんだか、無理に褒めようとしないほうが良いかなって気がしてきました。
もちろん相手の主観が読み取れるなら、褒めるというのは素晴らしい行為だと思います。
ただ、
- 仲が良いわけではない
- これから関係を築いていく
- むしろ今は少し嫌われている
こういった方は、褒めるよりも他の行動で仲良くなれるように接したほうが良いでしょう。
褒めるのはあくまでも仲良くなったり、こちらに対するイメージが良い状態のときにするほうが無難と言えます。
まとめ!!
- 努力している部分を見抜く
- 相手に楽しんでもらえる配慮をする
- それを言うことが相手のメリットになるようにする
- 嫌われているなら無理に褒めない
- その分、行動で良いことをしてあげる

気に入られるために褒めるのではなく、
『お互い相手に良いイメージを持っているから褒める』
ほうが、よりお互いの関係が深まります。
おだてないように、おだてていると思われないように注意しましょう。
今回は『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』を読んでいる最中に、返報性の法則を思い出したので記事にしました。
ギバー、テイカー、マッチャーという3種の人間に分けて考えることによって、他者との付き合い方を考えることが出来る面白い本でした。
もし機会があれば読んでみて下さい。
ではまた!
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